パルミー受講生の添削を一部ご紹介!第14回

こんにちは!パルミーです!

パルミーでは、月謝制の6ヶ月プランを契約されている方を対象に、2ヶ月に1回でプロの講師による添削・相談を開催しています!

今回の記事では、パルミーの添削に興味があるけど、まずはどんな風に添削されるのか見てみたい!という方へ向け、3人分の添削事例をご紹介します♪

※掲載している質問や回答は記事用に一部編集しています。


emuko先生による作品添削

かわいい〜!シックな色合いのワンピースに鮮やかな暖色の髪の毛が映えてて素敵です!

こちらの受講者さんは、主に以下のような点を課題に感じているそうです。
・はっきりした筆で塗る方法
・色の選び方

それでは、emuko先生による添削を見てみましょう!

emuko先生:
色の塗り方、色選びに悩まれてるとのことですが、ご提出いただいているデータも基本的にとても丁寧で特に光の部分はデザイン的なコントロールの効いたおしゃれな塗り方で全体的に調和の取れた色の選び方もよくできているなぁと感じました。
恐らくきちんとできている部分だからこそ次の課題点というのが見えている状態なのだと思います。

塗りはこれといった正解というものがないので、ご提出いただいたイラストの絵柄や線の太さ、目指されている方向性を鑑みてアドバイスさせていただきますね。

早速、いただいているご質問をもとに以下のようにポイントをまとめてみました。
・コントラスト差をコントロールする
・全体としての一色の考える
・光源を立体的に考える

‥‥

emuko先生:
・コントラスト差をコントロールする
まずイラスト全体を見た時に肌の色と服の白い部分が飛び抜けて明るく、少し浮いているように見えるのでこちらを他の部分に合わせて明るさを落として1影を削除して1影をビビットに入れました。
特に顔のベース色と首に落ちている濃い影の明暗差が大きく、コントラスト差が低めの目が沈んでしまっているのでまつげの色を抜き、色を肌側に寄せて肌の明度差を縮めることでバランスを取りました。
白い部分に関してですがりくさんの今回のイラストのような塗りの場合、白を白く塗るよりも少し色のついた色選んだ方が雰囲気が出るかなと思ったので生成りっぽい色にしています。

そして微調整として全体的な色味の合わせとしてグラデーションマップがとても活きそうだなと思ったのでclip studio assetsより以下のグラデーションマップから4を適用しました。

カラーモード20%前後で使うグラデーションマップ

グラデーションマップは目指されてる絵柄的にも今後かなり役に立つかと思いますので是非積極的に使ってみてください!

・全体としての一色を考える
髪はピンク、服は青、という意識を持っているとひとつひとつの色に囚われすぎて全体として統一感が無くなりがちなのでまず「ピンク」「青」など色に関する言葉を廃してイメージで色選びをするのがポイントです。
ちょっとありえないかな?という色が案外ハマったりするので個々の色の正しさではなくあくまでも色同士の相性を最優先にします。
肌が緑になったりビビットなオレンジになっても、全体としてハマっていれば良いので気持ち大胆に色選びしましょう。
今回色の組み合わせを重視しすぎて髪色が元から若干変わってしまっているのでもしりくさんからみて違和感があるようであればそれは調整していただければと思います。あくまで自分のイメージ最優先で!
(全体のバランスを取る一環で、髪の描き込みも抑えています。こちらはお好みでどうぞ。)

・光源を立体的に考える
影と光を入れる位置について、ご提出いただいたイラストだと首の影とスカートの落ちカゲなど上からの光源はなんとなく統一されているかなぁとわかるのですが向かって右側あたりからの光源によってできる影があったりなかったりでマチマチなのと緑、青、赤と言ったそれぞれ違った光が別々の方向からランダムについている事で立体感が想像しづらくなっているので添削ではやや右上からの光をメイン光として左右から細く色のついた光を挟み込むイメージで塗りを考えてみました。
あまりいろんな位置に光源を考えすぎると全体に光が当たりすぎて影を考えられない=立体的に見えないので今回のようにメイン一灯+補助くらいの設定で陰影を置いていくと塗りやすくなります。

このときに、一つ一つのパーツをバラバラに塗るのではなく人物全部を一つの立体として捉えて大きく塗っていくと良いです。
慣れるまでは全体的な色分けをした後、乗算でまとめて影をつけるのも良い訓練になります。

‥‥

emuko先生:
塗りを大きな立体として捉えるにはまず線画や下書きの段階から意識する必要がありますので、興味がありましたらこのように立体として線を引く練習を落書きで良いのでやってみるといいと思います。まずは単純な線や図形の集合から、慣れてきたらこの感覚を持ってジェスチャードローイングなどもやってみてください!

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素体がすごくわかりやすい!色選びの時に固有色にとらわれがちな人は色を鍛える!カラーデッサン練習講座もオススメですよ!


ハチワレ・ピッツァ先生による作品添削

2人で腕を組むという難しいポーズに挑戦しててすごい!背景の夕日も美しくて完成度が高いですね…!

こちらの受講者さんは、主に以下のような点を添削希望とのことです。

・どうすれば印象に残りやすく目を引きやすい絵になるのか?
・体の描き方(特に左のキャラ)はこれでよかったのか?
・全体的に稚拙な構図になっていないか?

それでは、ハチワレ・ピッツァ先生による添削を見てみましょう!

ハチワレ・ピッツァ先生:
オリジナルのイラストでしょうか?男同士の友情を確認し合うシーン・・・少年漫画のワンシーンのようでいい雰囲気ですね。ご自分でも仰っていますが、背景の夕焼けの表現がとてもキレイです。表情もすごくいいですね。特に口の描き方が上手いなと感じました。この絵がよりよくなるように解説して行きますね。

‥‥

ハチワレ・ピッツァ先生:
まず人体デッサンに関してです。全体的に側面の意識が薄いですね。特に頭は分かりやすいのですが、側面を意識できていないので目の位置が私の直した位置からかなりズレています。
これに関しては別で解説を用意しているので今は割愛させて頂きます。

髪のボリューム感も気になる部分です。
恐らくですが、髪を描く前にアタリを描いていないのではないでしょうか?
左のキャラは右のキャラに比べるとかなり頭が大きく見えます。
髪が立っているにしても、ちょっと差がありすぎますね。
先に頭部の大きさを決めてから髪を描き込むようにすると、ボリュームのコントロールや左右で大きさを合わせることが簡単になります。是非試してみてくださいね。

‥‥

ハチワレ・ピッツァ先生:
先程割愛した頭の側面に関してです。
ご自分の目尻に手の平を当ててもらうと分かると思いますが、目と手の平は水平ではなく垂直になりますよね。目の外側はもう側面です。
目や鼻などは顔の前面についており、側面についているのは耳だけです。この側面の意識が弱いと目の位置が外側になってしまい、位置関係が曖昧になります。位置関係が曖昧になることで影のつけ方も分からなくなり、最終的に立体感が薄くなります。しっかり側面を意識しましょう。

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ハチワレ・ピッツァ先生:
先程の人体デッサンに詳細を描き込んだものです。
左のキャラの首が長いのですが、これは着物の襟部分を下に描きすぎたからかな・・・と判断しました。
首は身体に対して少し前傾して生えているので、後ろから見ると少し首が短く見えます。
加えて、着物の襟は首の後ろに張り付くような形状をしているので、首の長さ+襟ではなく、首の長さの半分くらいが襟になります。
ここの認識を間違えてしまうと首が長くなってしまうので注意しましょう。

あとは立体感ですね。前項で頭の側面について解説をしましたが、身体も側面を意識しましょう。
・・・といきなり言われても難しいと思いますので「いろんな角度で人体練習講座(男性編)」(女性編もあります)と言う講座をオススメします。
この講座は用意された箱に身体を描き込んで行くと言う練習をします。
講座名の通りいろんな角度からの練習や解説があるので、立体感の練習に適しています。是非受講してみてください。

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ハチワレ・ピッツァ先生:
構図に関してです。1枚目の人体デッサンの画像にちょっと描き込んでありますが、送って頂いたイラストは2人のキャラが中央におらず、なんだか収まりが悪い印象です。空自体はキレイなのですが、ちょっと範囲が広すぎて情報的に意味を持たないエリアが50%近くなってしまっています。
この2点を改善したのがこの添付です。2人のクロス知多腕が中央に来るようにしてあげると、自然とキャラも中央になります。少し上に移動して画面の3分の2程度をキャラが占めるようにすることで、しっかりキャラがメインのイラストになります。

ハチワレ・ピッツァ先生:
この構図の修正は「私がなんとなくかっこよく見えるように直した」のではなく、三分割法と言う技法に則った修正です。
三分割法とは、縦横を三分割した線をガイドに画面を整理する方法です。
ガイドの線の位置に合わせて要素を配置したり、ガイドが交差する位置に重要な物を配置するとバランスのいい構図になります。

まずこのイラストで一番重要なのは「2人の関係性」だと判断しました。
関係性を象徴するのがクロスした腕です。一番重要な要素なので、真ん中の一番視線が集まるエリアに腕を配置します。
そうすると、自然とキャラの身体がガイドの縦線の近くに来ます。
ガイドの交差する部分に目を合わせてもよかったのですが、今回は背景の夕日も見せたいので少しズレた位置にしています。

ちょっとずらしただけで一気に見栄えがよくなったかと思います。この三分割法はかなり多くのイラストに適応できるので、是非他の絵でも試してみてください。

三分割法の図解がとってもわかりやすい!三分割法は構図の手法の中でも難易度が低いので、今日からすぐに取り入れられますね!


きいち先生による作品添削

カフェでお絵かきというシチュエーション!テーブルの上の小物も凝ってて素敵ですね!

今回のイラストでは、日常の風景のような空気感を描きたいと思って制作されたそうです。

それでは、きいち先生による添削を見てみましょう!

きいち先生:
2パターン作成させていただきました。
背景写真の縦のラインが手前の窓枠の縦ラインにぶつからないよう変形し写真とイラストのタッチをなるべく近くし中央あたりの重たい黒や全体が曇った色に見えてしまうのを薄めるため加工とラフな加筆を両方行っています。

1→もとの色味からあまり離れないよう修正し、陰影の調整を行いました。

2→『自分で描くならどうするだろう』と修正させていただきました。

女の子のポージング、表情が日常風景の一部を切り取ったような絶妙な具合で描かれており大変魅力的に感じました。
またしっかりと1枚の絵として仕上げる力もあります。
本当に女の子かわいらしいです…!左手の自然な表情がお上手で大好きです。

課題としてはパースのバランス感覚をつけること、全体のタッチや空間を揃えるカをつけること、使える色の幅を増やすことかと思います。

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抽象的なイラストであればさほど気になることではないのですが、『キャラがそこに生活している姿』というリアリティのあるイラストを目指していらっしゃると想像します。
人物が空間にいるという説得力を増すために大きな空間の繋がりやサイズ感、パース(とくにアイライン)を意識する力をつけていく必要はあると感じます。

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背景の縦のラインと窓枠のラインがクロスしてしまうということは極端にあらわすと人物のいる室内が坂道になっており、また三点透視のため人物とテーブルのある地面が前側に傾いたように見えてしまいます。人物と背景との地面のつながりに注意。

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3Dを使っての解説がすごく分かりやすい!カフェは背景や小物に直線が多いから、パースの練習がばっちりできますね!


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いかがでしたでしょうか?

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