パルミー受講生の添削を一部ご紹介!第11回

こんにちは!パルミーです!

パルミーでは、月謝制の6ヶ月プランを契約されている方を対象に、2ヶ月に1回でプロの講師による添削・相談を開催しています!

今回の記事では、パルミーの添削に興味があるけど、まずはどんな風に添削されるのか見てみたい!という方へ向け、3人分の添削事例をご紹介します♪

※掲載している質問や回答は記事用に一部編集しています。


宙花こより先生による作品添削

イラストを見る側と女の子の目がばっちり合って、一目見ただけでキュンとするイラストですね!
なびく髪やスカートの表現が、目が合った瞬間に時が止まったようでドラマチックです!

こちらの受講者さんからは、流行の絵柄を目指していることと、男性に喜んで見てもらえる女の子のイラストになる方法をご相談いただきました。

それでは、宙花こより先生による添削を見てみましょう!

宙花こより先生:
男性が喜ぶような女の子のイラストについて】
男性を意識するのであれば、参考にする作品から絵柄や塗りを取り入れるのに加えて

・全体的に華奢な印象にしつつも柔らかさはしっかり出す
・顔の良さ・可愛らしさを強く出していく

という点に力を入れていただくのが重要かと思います。
私なりの解釈になりますが、流行りの絵柄を意識して変えた点は下記のとおりです。

(1)顔は小顔感が出るようにシャープかつ柔らかさを維持した描画にする

(2)表情パーツは立体感を出しすぎず、小さめに描く
>瞳の塗りには違和感がないので100点満点かと…! 

(3)髪は平面(きしめん・タオル)のイメージで流れを意識して描画
>生え際から髪がどう流れるか、どこに上下関係ができるかを考えて線画と影入れで表現 ブラシ塗りの影で流れを描くのではなく、ツヤとハイライトで流れを表現する

(4)肌の色は影をピンク〜紫寄りにして「落ち影のくっきりした陰影」と「立体感を出すためのブラシ陰」を明確に区別する
>前者は濃いめの色でくっきり、後者はコントラストを抑えて繊細に

(5)エモさ演出のためにオレンジを差し色に入れる
>くっきり影レイヤーをコピペして1~2pixelぼかしてオレンジで塗りつぶしたものを 元の影レイヤーの下に仕込むだけでOKです!
首元などは薄い消しゴムで少し削ってオレンジが透けて見えるようにしています

(6)線画はシンプルに、そのぶんとにかくキレイでなめらかな細い線で描く
>線をキレイにするだけで印象が一気に変わりますよ〜!慣れは必要ですがオススメです!

塗りに関しては、FANBOX等で有名絵師さんが未統合PSDデータを支援者向けに配布していることがありますので、そちらからもらってきて研究するのもオススメです。
‥‥

宙花こより先生:
練習法について】
今回のイラストを拝見する限り、顔まわりはかなり目指す絵柄に近いという印象でした。
特に目の塗りは修正が不要なほどレベルが高かったです!
一方で「細身で華奢だけど柔らかさのある体つき」と「流行りの色彩設計」が今後の課題になるのではないかと思います。
これらについては下記の練習法がオススメですので、ぜひご検討ください。

■体つきの練習法
(1)理想の体型を描かれる絵師さんのイラストをトレースして描く
 >1枚でOKですが、なぞる際に「自分はこう描かないけどこの絵師さんは
  こうやって描くんだな」という違いを見つけるつもりで線を引いてください

(2)2枚めからは見ながら同じものができるように観察しながら描く
 >1で見つけた違いを修正するつもりで反復練習することで
  自分の絵柄のクセを矯正します

(3)数枚描いてコツが掴めたら元絵を見ないで記憶だけで絵を再現する
 >描いたものと元絵を比べて、上手く再現できなかったところが
  特に自分の絵のクセが強く出ているor習熟が足りない箇所となります
‥‥
宙花こより先生:
■色彩感覚を広げる練習法
(1)色が今っぽい・キレイだなと思ったイラストをDLする

(2)イラストを作画アプリで開き、スポイトで色を拾ってベース・影・ハイライト等どのような色を使っているか調べる

(3)拾った色を専用のカラーチャートに流し込んでパレットを作る


(4)日常的に1~2を繰り返し、パレットを充実させていく

やっているうちに「ベースの色に対してどのような影色・ハイライトを入れればキレイに見えるか」が掴めてくるはずです。
また、色味に迷ったときはパレットから色を拝借することで時短にもなります。
ラノベの表紙のようにライティングや効果が強めに入っているイラストは参考にしづらいので、ソシャゲの立ち絵など効果の入っていないプレーンな状態のイラストから拾っていくことをおすすめします。
‥‥

◆◆◆

流行の絵柄のポイントをわかりやすく言語化されていて勉強になりますね〜!
濃いめの落ち影によって顔まわりに視線が集まって、さらに魅力アップのイラストになりました♪


emuko先生による作品添削

かっこいー!服やアクセサリーの装飾が綿密にデザインされていて、こだわりを感じる作品ですね!
こちらの作品は、如意輪観音をモチーフにちょっと生意気な感じに仕上げたとのことです。

こちらの受講者さんは、主に以下のような点を課題に感じているそうです。
構図やトリミング位置に迷いがある
・印象付けのために気を配るべき部分を知りたい

また、参考にしている漫画家に浅田弘幸さんの名前を挙げていらっしゃったので、その点も踏まえて添削していただきました!

それでは、emuko先生による添削を見てみましょう!

emuko先生:
パッと見ただけで伝えたいイメージが伝わってきて、更には「如意輪観音」というかなり情報量の多いモチーフに「ちょっと生意気な感じ」というご自身の解釈をしっかり入れてまとめられていて素晴らしいです!是非この調子で創作活動を続けていただきたいと思います。
‥‥
emuko先生:
まずはお悩みの構図についてご説明させていただきますね。
人物がメインのイラストで基本として人物を大きく配置して目立たせるということはちゃんと抑えられているので、今回は次のステップとしてご自身でも気になされている「印象」を上げる事を目的にした構図作りをご提案します。

構図作りについてはこれが正解!という事はなくあくまで作りたいイメージに合わせて調整していく事が必要になってくるので「場の空気感を感じさせたい」「キャラクターの表情をみせたい」などまずは軸となるイメージを決めてそれを軸に構図を考えていきましょう。

今回切り取り以外のアプローチとしては背景の梁の部分と手すりの部分を人物を囲むように配置し直す事でより人物に目がいくようにしました。
他によくある構図作りとして背景の線を人物に向かって収束させるようにして集中線のような役割を与えるという方法もあります。

このように人物を際立たせる目的として背景を考える事で背景を描きやすくもなってくると思いますのでお試しください。

背景のお寺についてですがお寺というのは概してスケールの大きいイメージがありますのでそのスケールの大きさを表現するとよりお寺である事を伝えられるのではないかと思いました。その為に今回は簡易的ではありますが背景の占める面積を少し増やす、線を丸く歪ませて魚眼っぽい演出にすることで大きさを表現しました。この他に大きなものを表現させる方法として

・背後に手前にあるものより大きなものと感じられる要素を配置する(山や雲、ビルなど一般的に大きいと感じられるモチーフのこと)
・空気遠近法を使用する
・望遠パースにする


といった方法があります。
‥‥
emuko先生:
また違ったアプローチとして、お名前をあげている浅田弘幸さんのイラストを参考にした処理もしてみましたのでご参考までにご覧ください。

また、「印象に欠ける絵」だと感じておられるとのことですが私が見た限りそういったことは感じません。
ただご自身でそういう風に感じられる原因は何かなと私なりに分析すると画面全体色の濃淡のコントラストが低く、均一に色が乗っているので視線が分散してしまうとか画面の抜け感が無いとかそういったところに原因があるのではないかと思います。
もし今回の添削で印象について改善を感じられたなら「目線誘導」について調べられてみると何かヒントになるかもしれません。

人物の構図の工夫に加えて、背景の線で視線誘導!
高度なテクニックですが、ぜひ取り入れていきたいですね!


御奈良井ハシル先生による作品添削

「将来への不安」をテーマに描かれたこちらの作品、ポーズや背景の参考に自分で撮影した写真を使用したそうです。
想像だけで描かずにきちんと資料を観察して描かれていることから、ポーズも背景に説得力があり完成度が高い作品に仕上がっていますね!

今回のイラストでは、以下の3点を特に課題に感じているそうです。

・デッサン(特にスカートの線画)
・テーマを分かりやすく伝えられていない
・全体的にぼやけたような印象になってしまった

また、参考にしているイラストレーターにさいとうなおきさんの名前を挙げていらっしゃったので、その点も踏まえて添削していただきました!

それでは、御奈良井ハシル先生による添削を見てみましょう!

御奈良井ハシル先生:ごイラスト全体としては、情報量が上手く足し引き出来ていると感じました。淋しいところにモチーフを置くのが上手いです!
テーマを表現するためのシチュエーションの作り方もとても素敵で、
資料集めをしっかりおこなっているところは特に素晴らしいです!
その調子でどんどん資料の質を高めていけるとさらに描きやすくなっていきます。
デッサンやスカートの違和感についても、ご自身で気づけていたりしているので、練習を続けていけば問題なく上達していくように思います。
‥‥
御奈良井ハシル先生:まずはデッサンが気になるということでしたので、形をとってみました。
デッサン力については、実物を見ながら描いたり、立体感を意識しながら描くことで少しずつ身についていくので、地道にいろいろな絵を描いていくのが一番です。
今回は腕がポーズによって作り出している四角の形を立体的に意識できると多少描きやすくなるかと思います。
もう一つのコツは、背中を丸めてあげることです!

下図1から描いて、2のように足を上に持ってくるようにすると後ろの形もわかっているため、形を見失わずに済みます。
あと気を付けられそうなポイントとしては、手足の厚みです。少し細く描かれているように思いました。
手は顎から眉の長さ、足は頭全体の長さに合わせてサイズをとり、そこに合うように腕や脚も太くしてあげるとちょうどいい体形にできます。
‥‥
御奈良井ハシル先生:スカートについては、この角度だと下着が見えてしまうのは仕方ないとあきらめるしかないかもしれません。
お尻側のスカートの裾は思いのほか短くなります。
また、足で持ち上げられたスカートは足の側面ですべて重力の通りに落ちていきます。
プリーツの描き方などはあっているので、構造のほうを理解できるとワンランク上のスカート描写ができるはずです。
‥‥
御奈良井ハシル先生:上記すべて踏まえつつ、秋だとよりわかりやすくするために長袖にしてみました。
キャラクターの顔周りについてはさいとうなおきさんのイラストをイメージし、顔の描き方などを少しだけ寄せてみました。
顔パーツや頭全体の比率や髪を描く時にどうしているかを見て参考にしながら寄せています。
‥‥

テーマが伝わっているか という点に関しては特に問題ないように思います。
乱雑に脱ぎ捨てられたローファーだったり、河川敷というロケーション、時間帯、表情全てが上手く作用しています。ただ、進路というモチーフが具体的な形をもったテーマではないため伝わりにくさは多少あるかもしれません。
キャラクターの感情さえ伝わっていればあとは見る側の心境に合わせて状況が変化していくのもまたイラストの良さかなぁと思います。
タンポポについては、春のイメージが強いため、秋という印象からは離れてしまうかもしれません。また、せっかくなら綿毛にしてしまった方がテーマがわかりやすくなるように思います。

全体の印象がぼやけてしまっていたのはおそらく背景の描きこみがうるさいせいかと思います。全体の描きこみを抑えて、色味を統一すると下図のようになります。
特に、草の表現についてはできるだけ面で描きこんでいき、女の子の座っている台の部分など、草が干渉する部分だけしっかり描きこんであげましょう。

その他、夕暮れにしては草が青かったので、思い切り黄色や赤に寄せてあげるとキャラクターが引き立ちます。ススキや彼岸花は唐突にぽつんとあるだけだと不自然になってしまうので、描くのであれば女の子の後ろなど分かりやすい位置に移動させ、そのうえで全体にいくつか散らばってあるようにすると良いと思います。

奥に飛んでいる鳥についても大きさのランダム性を増やし、女の子に寄せて女の子への視線をサポートできるようにしてみました。
また、ローファーについては並べてあるように見える位置関係にもかかわらず片方だけひっくり返っているのに若干違和感を感じました。どちらも揃えておくか、片方全然別の場所に置いてあげた方が自然になるかと思います。

◆◆◆

スカートの図説がとてもわかりやすい!これが知りたかった!という方も多いのではないでしょうか?
全体の印象をはっきりさせるためには、背景の書き込み量を抑えることが重要なんですね!


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いかがでしたでしょうか?

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